◆藻原寺略縁起
建長5年春、旭ヶ森で立教開宗された日蓮大聖人は、法難の為に清澄山を追われて藻原近くの「笠森」の観音堂で難を逃れていました。その時、藻原の豪族として威勢を誇っていた齋藤氏と、その一族の須田次郎時忠が同時に夢の中で「聖僧来たって笠森にあり疾く住いて迎えよ」との観世音菩薩のお告げを受けました。二人は早速お告げに従い、日蓮大聖人を自邸に招き、教えを乞い最初の帰依者となり、建治2年7月、ついに邸内に一小堂を建立しました。これが藻原寺の起こりです。程なく宗祖より「常楽山 妙光寺」と命名され、お弟子の日向聖人が、道善法印の墓前にて「報恩抄」を読まれた後、茂原に立寄り法華堂の開堂供養を行いました。